お料理備忘録R7.8(干柿なます)

令和7年のお正月が終わり

市場が動いたみたいだ。

朝のニュースでマグロの初セリで

一本2億7000万円の値段がついていた。

それはもはや宝くじの当選金額だ!

まったくもって競り落とす人の気持ちは分からないが何となくなら理解出来るかも知れない!

大間の本鮪自体、数千万する事があるから!

本鮪ならしかたがないのかも知れない

がしかし続くニュースで

ウニが一箱700万と言う話題になった!

これは一般人には理解が出来ない。

一貫40万円で売るらしい。

すでに10カンぶん予約があると

ニュースでは言っていた!

世の中には一般人では無い方達が

沢山いるのだろう。

そんな景気が良い話しは素晴らしい事だと置いておき。

今回のお料理は御節料理の中の一品

紅白ナマスだ。

大根と人参を紅白の水引きに見立てて酢の物にした物だ。

昔は肉や魚を刻んで酢につけた物が

ナマスと呼ばれていた。

時代劇などで『切り刻んでやるぜ』

的なセリフを

『ナマスにしてやろうか!』

などと言うアレの事だな。

若い頃に大根の桂剥きと言う包丁技を必死になって練習していたが薄く向けなかっ大根はことごとくナマスにされていた!

ナマスになるならまだ良い方で

最初の頃は味噌汁の具になっていた。

今となっては本当に懐かしい思い出だ。

今回は同じ縁起物の干し柿を合わせた

干し柿ナマスにしてある。

柿の木は長生きの木らしい

柿を『嘉来』と書いて幸せが訪れます。

なんて意味を持たす事もできる。

お正月や結婚式などでは献立に

酢の物は『寿の物』と書いたりする。

ちなみに

焚き合わせなどは『多喜合わせ』と書く

何にせよお正月は新年を祝う日本人の最大のお祭りなのだ!

多分、お金持ちの方もそうで無い人も

日本人のほとんどの人が必ず新年を迎えると神社に初詣に出掛けている事だろう!

自分の初詣はもう少し先になる。

仕入れ備忘録R7.1熱海の鮑!養殖物だけど元気だよ

令和7年のお正月!

本年度はお料理のお仕事の同僚が

インフルエンザにかかったところから

始まった。

お正月は勿論大忙しなのだが

お正月を迎える前の準備が

倒れるくらいの忙しさなのだ!

心は休まる暇はない。

身体は気力が持つ限り動き続ける事

数週間!

何とか乗り切った。

大晦日と正月5日までは仕入れも無く

仕込みもほぼ無いので本来なら

消化試合の様な物のはずが 

まさかの独りぼっちの闘いが始まってしまった。

鮑も水槽で活かして置くのだが

あまり長く活かして置くと

痩せてしまうし弱ってしまう。

なので真空パックで低温調理にかける。

冷凍してもそのままの食感や香り

味わいが保てる。

凄い発明だ!

そのままお刺身の様にワサビで食べても美味しいし

フライパンで軽く焼くだけで鉄板焼きで焼く様なステーキにもなる。

今回は鮑のお出汁をゼリーで固めた

冷やし鉢で仕上げてみた。

鮑に良く合う生のワカメや他のお野菜も鮑出汁で炊いて合わせた。

今週あたりからゆっくり市場も動き始める。

自分も少しゆっくりできそうだ。

伊豆暮らしオジサンの式内社参拝紀行(伊豆市岩徳高神社)

最近は神社巡りをしていない。

この神社も昨年に行ったものだ。

どこで拾って来たのかわからないが

神社巡りをガッツリ初めて暫く経った時から体調が悪くなった。

奥さんいわく

何かに取り憑かれた顔してる!

夜中に寝ながらうなされている!

と言う事で

神社巡り禁止令が発令された。

奥さんの禁止令が発令されれば無条件に従い反論しない!

それが我が家のしきたりだ。

我が家はそれで何事も上手く行くのだ。

幸い年末に静岡県の中でも格式が高い三島大社にお祓いに行ってから体調も良くなり元気になった。

節目と言われる節分で奥さんの八方塞がりの年が終わり

自分の八方塞がりの年が始まるので

その頃にもう一度お祓いに行く予定だ。

なので神社参拝紀行禁止令が出る前にお参りした岩徳高神社。

式内社だ

伊豆市から伊東市に向かう冷川峠方面にある。

凄い歴史がある由緒正しい神社だが

やはりわかりにくく目標でなければ

間違い無く通り過ぎてしまう。

しばらくは神社巡りは禁止だが

また元気になれば神社巡りをしてみたいと思う。

今年は八方塞がりだから危険な事や

新しい事はなるべく避けて

静かに暮らして行こうと思う

伊豆市暮らしの50歳過ぎたオジサンだ。

仕入れ備忘録R7.1(ちりめんキャベツ)

ちりめんキャベツと言うお野菜!

サボイキャベツと呼ぶのかな?

最近は伊豆でも作られる様になり

手に入りやすくなった野菜だ!

その昔今から20年近く前の事になるが

東京の麻布で働いていた。

料理のアイデアが欲しい時や

珍しい食材や調味料のヒントなどが

必要な時の自分の味方が

有栖川公園の側のナショナルスーパーだった!

暇があれば通っていた。

輸入の食材やお菓子や飲み物など

当時お料理中心の生活をしていた自分にとってのテーマパークだった。

お惣菜やパンなども日本人の自分には知らない物だらけだった。

ちりめんキャベツを知ったのはその時だった。

何と当時一個のキャベツが2000円していたのをハッキリ覚えている。

今でも通販などのサイトを見ればわかるが

良い物で輸入品になると一個がかなりお高い高級品の様だ!

外国では煮込み料理にするのが定番と教わった。

ちりめんキャベツのパスタとか言って

キャベツ沢山のパスタがびっくり価格でメニューに載っているのを見た時は大興奮した物だった。

当時の自分にはキャベツパスタに金を払える余裕は無かった。

50歳過ぎたオジサンになってからも

正直な個人的な意見だが春先に出回る柔らかくて綺麗な春キャベツが最高に美味しいと思っている。

そんな高級食材が道の駅価格で手に入るなら買わない選択肢は無い。

ただ何も知らない人にキャベツ一個

数千円すると言っても理解して貰えないと思う。

とにかく高級キャベツで何かお料理を考えてみよう。

お料理備忘録R7.正月(レッドムーンとアワビのあん肝味噌和え)

小さな小鉢に恐ろしいくらいの手間暇をかけて作った料理だ。

名前をつけると簡単だが

1から作るととんでもなく時間がかかる。

まぁ1から作ろうと思って作ってはいないのだが

展開料理と言う考えかただ!

所謂、色んなお料理を作る過程の中で段階的に食材を展開発展させながら出来るお料理の事だ。

鮑は柔らかく煮て置く

鮑の出汁があるので、鮑出汁でジャガイモなどの野菜を煮る

この後は和風ポテトサラダにしても良いし白和えや胡麻和えも美味しい。

あん肝は掃除をして蒸す。

そのままポン酢でたべても美味しい

蒸したあん肝を濃いめの味付けで煮ても美味しい。

蒸したあん肝を西京漬けと言う味噌漬けにすれば冷凍しなくても日持ちがする。

西京漬のあん肝をペーストにすれば

ソースにもなる。

油の塊の様なあん肝だから卵黄と合わせるとあん肝マヨネーズも作れる!

と言った感じで

ドンドン色んな展開をしていくのが

展開料理だ。

料理人の引き出しと呼ばれる

ドラえもんのポケットの様な物だな。

和洋中と色んなお料理を勉強していると更に無限の可能性があるな!

キムタク先生のグランメゾン東京を

観ると刺激を受けまくるオジサンだ!

話しはそれたが

ジャガイモはポテサラが一番美味しいと思うおじさんだ!

鮑出汁で炊いたジャガイモとアワビを

あん肝マヨネーズで和えて作る。

鮑入りポテサラあん肝マヨネーズ風味!

お正月に高級なポテサラで飲む日本酒は最高だろうと自分なりに満足したお料理だ!

仕入れ備忘録R7.1正月(三島産芽キャベツ)

正月!

市場が休みになるために

あらかじめお魚やお野菜を買い込んでいた。

お野菜は外に置いてあるコンテナに

しこたまストックした。

田舎ならではの有り難さだ!

都会なら盗まれる心配があるからな。

ちょうど良い外気温のおかげで

お野菜はかなり鮮度抜群の状態で

保たれている。

年末年始を無事に終える為に何度も

道の駅に足を運んだ。

おかげで無事にお正月もお料理を作り続ける事ができる。

芽キャベツと言う野菜を若かりし頃は見た事が無かった。

30半ばで料理雑誌で初めて知った。

芽キャベツのコロッケと言う料理を

フレンチのシェフが作っていたのが

鮮明に記憶に残っている。

芽キャベツをバターでじっくり炒め煮にしてパン粉を潜らせ揚げるのだが

自分の眼にはとてもオシャレに見えた。

都会のシェフは全てが違うと

芽キャベツ一個で痛感した記憶がある。

そもそも芽キャベツとは

キャベツの赤ちゃんだと思っていた。

初めて生の芽キャベツが育っているところを見た時は思わず叫んでしまったほどだ!

小さなキャベツが一つの枝にまるでブドウの様に実がびっしりついてるのだ!

衝撃的だった。

ザクロを初めて体験した時はもっと衝撃的だった。

ザクロと言う存在を知らなかった修行時代の頃

リンゴだと思ってザクロを包丁で真っ二つに割ったのだが

あの小さなプチプチの実が

ザクロを知らない自分にとっては

変な虫が大量に湧いているとしか思えずにゴミ箱に投げ捨て袋を縛って速攻で外に放り投げた。

あとでザクロを探し回っていた先輩にバレてボコボコに殴られた記憶がある。

ザクロを見ると50歳過ぎたオジサンになっても、いまだに鳥肌が立ちまくる!

話しはそれたが

芽キャベツには何となくだがバターの風味がよく合うように思えて仕方がない。

バター風味の昆布だしで芽キャベツのお浸しを作り

生ハムとパルメザンチーズで和えて

お酒のおつまみにしてあげた。

そのままでも美味しいので

温めてスープにしても良いのだが

更に卵焼きやオムレツに入れても

とっても美味しい!

何にせよあと少し頑張れば市場の

お正月休みが終わる

それから僕のお正月休みがはじまる

お料理備忘録R7.1.2(フカヒレとフォアグラとポルチーニの茶碗蒸し)

自分は寝相が極端に悪い

あまりにも悪すぎて最近は

奥さんが一緒に寝てくれない。

暑がりな自分は布団を必ず吹き飛ばす。

寝ている最中は良く寝言で喋るし

グルグル回転する。

一人で寝ていると

奥さんが如何にあったかかったのか

身に染みる。

実家に帰っている奥さんの電気毛布を借りてねてみたのだが

新年早々電気毛布のコードが

首に絡みつき

グルグル回転しながら寝ている自分の首をグイグイ締め付けられた!

苦しく目が覚めた元日の朝だった。

流石!今年は八方塞がりな自分だ。

まさか自宅で自分で首を締める事になるとは思わなかった。

これで死んだら笑い話だなと思ったが

奥さんには笑えないと猛烈に心配された。

そんな正月の朝だが

茶碗蒸しを作った。

お正月休みなので市場も休みなので

新鮮な材料は手に入らない。

新鮮じゃなくても材料は手に入らない。

なので今までやってきた知識と技術をフル稼働させて塩漬けしたり昆布締めにしたり真空パックしたりなどなど味付けの濃い料理を仕込んだりとお正月前の二か月間くらいかけて

自分は必死に準備をする。

冷凍物も駆使してなるべくご馳走を用意するのだ。

フカヒレとフォアグラだけでも

ご馳走なのだがポルチーニ茸の出汁もご馳走だ!和名ならば西洋松茸と呼べる。

トロけるチーズも少し混ぜて

茶碗蒸しを作った。

お料理のお仕事をしている人間が作る

お正月の茶碗蒸しだ。

伊豆暮らしおじさんの謹賀新年R7

年が明けた!

新年だ!

何とか年が越せた。

除夜の鐘など聞いていない。

紅白歌合戦も観ていない。

かろうじて蕎麦を自分で茹でて一人で食べた。

毎年恒例の事だ!

あと数日頑張れば

自分のお正月がやってくる。

昨年は奥さんが八方塞がりの年だった。

そして

今年は自分が八方塞がりの年だ。

わかっていればなんて事はない!

節目の節分にはまた厄祓いに行く予定だ!

新年早々、初詣すら行けない。

お仕事でお節料理を沢山作っているが

元旦から奥さんが買いだめしてくれた

菓子パンを貪り食べてる。

毎年実家で年を越す奥さんに毎年ポチ袋にお年玉を入れてあげているのだが

今年は初めて奥さんにお年玉を貰った。

凄く嬉しい!嬉しくて神棚に飾った!

八方塞がりの年の自分だが

きっと今年も良い年になるだろう!